Fri 180427 ぐるぐる更新/新テーマ/小さい頃の夢

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 中野です。

 

 さて,「ぐるぐるブログ」と勝手に名付けてしまったけれども,一つのお題に対してメンバーそれぞれが見解を示して文章に綴るこの宇宙ブログも新テーマに突入することになる。新テーマはスバリ「小さい頃の夢」である。このお題なら筆者は大得意である。なぜなら,小さい頃からずーっと役者になるのが夢であったからである。

 

 小さい頃から一つの夢を追っかけているなんて,一途でいじらしいじゃないか。現在では最早,夢を追っかけている気なんてさらさらなくて,「フツーに」「当然のこととして」芝居をやっているのだけれども,芝居を実際に始めるまでの恋い焦がれ方は相当に偏っている。いかにして現在に辿り着いているのか,どうしてフツーの人生からおりることになってしまったのか,その変遷を明らかにしながら小さい頃の夢について語りたい。

 

役者を目指すための環境としては,なかなかに恵まれていたと思っている。別に芸術一家であるとか,月に何度か家族で芝居を見たり音楽を聴きに行ったりするとか,そういう文化的な家庭であったわけではない。朝も夜も家族揃って同じ時間に食事をするフツーの家庭であったので,芸術を育む環境があったわけではない。

 

ただしテレビはよく見せてもらった。テレビを見ながら一家団欒。ドリフでもバカ殿でもごきげんテレビでもクイズダービーでも家族揃って見たものである。そういう平凡な家庭で過ごした筆者にとって,お芝居とは要するに「テレビドラマ」のことであった。芝居に対する憧れだって,何か大きな舞台を見て憧れたとか,名作と言われる映画を見て感銘を受けたとかそういうものは,ハッキリ言って,ない。だってそうでしょう,筆者の身近にあったものはテレビなのだから。筆者はテレビで育ったのである。

 

では,どんなテレビドラマに憧れてここまでやってきたのか。本日もスクリーンショット満載でお届けすることになる。

 

①来来キョンシーズ「夢の発生」

1988年TBS系列の作品。『キョンシーズ』と言う邦題でテレビ放映された台湾の映画があるが,それを我々は『幽幻道士シリーズ』と呼ぶのである。このシリーズが子供達に大人気。そりゃそうである。自分と同じか少し年上の子供たちが大活躍するお話。それもカンフーを使ったり,怪しげな術を使ったり,桃の木剣が出てきたり銭剣が出てきたり八卦鏡が出てきたり,もう「子供を夢中にさせるためだけに作ったんじゃないか?」と思えるような内容。台湾映画があまりに人気になっちゃって,日本でテレビドラマ化されるまでになった。それが『来来キョンシーズ』。36歳になった今でも語りたくなるほどに夢中にさせられてしまったのだから,筆者の役者への憧れの元を作ったのは間違い無くこの作品である。この頃は「役者」という言葉にもピンと来ていたわけではなかったと思うけれども,漠然と「自分はいつこういうことをすることになるのだろう」という「成り行きの自然さ」と呼べるようなものを感じていた。ことにしてくれたまえ。今考えるとこれが「夢」の発生である。

 

 

②パパとなっちゃん「目指したい人の発生」

1991年の作品。これもTBS系列である。田村正和と小泉今日子。筆者が田村正和に一目惚れした作品。リアルタイムで観たわけではなく,安比高原という岩手のスキー場に行った時に,夕方の再放送で見た。続けて見たわけではないからストーリーは覚えていない。覚えているのは田村正和の異様なかっこよさ。画面が眩しかった。当時小学3年生の筆者がキョンキョンではなく田村正和に釘付けになってしまったのだから面白い。「目指したい人」の発生である。

 

 

③パパ・サヴァイバル「夢から進路へ」

これは1995年。これもTBS。いわゆる日曜劇場と呼ばれる枠であって,家族で見られるように作られたホームドラマ。堺正章のドラマである。このドラマには子役の野村佑香と森廉が出演していた。読者諸君は聞いたことがあるだろうか,「チャイドル」という言葉を。当時は子役人気が高まっていて,子役は最早アイドル並みに重宝された時代であったのだ(考えてみると今でもいつでもそうなのかもしれないけれども,チャイドルという言葉は今は一切使われない)。安達祐実は当時でさえすでにレジェンド級の存在感であって,チャイドルなんて呼び方は似つかわしくないのだけれども,とにかく「チャイドルの筆頭」が野村佑香,そして森廉であった。筆者は帰省中の宮崎の祖父母の家の2階でこのドラマを見ていた。年の頃の変わらない人がお芝居をしている。キョンシーの時代からずーっと役者・芝居に憧れを溜め続けていた筆者は,あれから何の進歩もできていない自分に怒りが込み上げてきた。「この子らにもできるんだったら自分にも出来るハズだ。オレに芝居をさせてみろ。」そんなことを思っている時に,祖母が2階に上がってきた。そこで筆者は自身の人生を決定づける言葉をかけられることになる。「聡くん,役者になりなさい」。祖母はそれだけ言うとまた1階に戻っていった。こうして将来は役者になることが決まった。「夢」から「進路」に変わった瞬間である。(最近祖母にこのことを伝えたら,スッカリ忘れていた。)

 

 

③木曜の怪談「ライバルの発生」

これも1995年。どうもこの1995年というのは大きな転換点と言えるのかもしれない。例えば,チャイドルは出てこないけれども,江口洋介・武田真治・鈴木杏樹の『僕らに愛を!』にハマって寝ても覚めても芝居のことばかり考えるようになったのもこの年であった。さて,木曜の怪談にはチャイドル総出演。当時ジャニーズJr.であった滝沢くん今井くん川野くんが出ている『怪奇倶楽部』は随分人気の高い作品であった。この作品には先述の野村佑香と森廉が出ている。この二人はこの年,パパ・サヴァイバルにも出て,木曜の怪談にも出て,全く筆者の欲求を刺激し続けたお二人なのである。「ライバルの発生」である。今回のぐるぐるブログのお題が「小さい頃の夢」と告げられた瞬間に浮かんだのがこのお二人のお顔であった。

この木曜の怪談は,オムニバス形式の一時間もの。各20分ずつだったのであろう,記憶を辿ると,広末涼子と田口浩正のかけあいが面白かった『魔法のキモチ』。そして中学生が怪奇現象に挑む先述の『怪奇倶楽部』。堂本光一の『サイボーグ』,水野真紀でリメイクされた『七瀬ふたたび』,レジェンド安達祐実の『ゴーストハンター早紀』などなど。こういったオカルトっぽいドラマが筆者にキョンシーの記憶を呼び覚まさせ,「オレにも早くやらせろ!」という思いをますます募らせることになった。

 

 

さて,まるで自分のブログのように長々と書きまくってしまったけれども,役者になりたいという夢の発生,そしてそれが進路になった瞬間,それを書いてみた。こういう経験が出来たのだから,環境に恵まれていた,というわけである。この後,90年台後半のテレビドラマを見る筆者の顔はますます真面目なものになっていって現在に至る。

 

※本日はメンバーの安西なをみさんのMacBook Airをお借りいたしまして,更新いたしました。この場を借りて,厚く御礼申し上げます。